しめじの苦みが出ない方法を調べてみた!
今朝、妻のお弁当を作ってたら……
「シメジが、えぐい!」
シメジのソテーをつまみぐ、いえ、味見すると、なんだか苦いのです。
ステーキの横とかについているソテーをイメージして作ったのですが、
ソースの味はうまくできているのに、かめばかむほど苦い、えぐい……。
なんでしょう、これ?
古くなっていたのか、元々苦みの多い個体に当たったのか、調理方法が悪かったのか……。
と言うことで、調べてみました!
いろいろと長くなったので、過程にご興味のない方は結論まで飛んでくださいませ。
苦みの正体はテルペン?
とりあえず、「しめじ 苦み」で検索。
すると簡単に某知恵袋がヒット。
以下、引用。
苦味の正体は、ぶなしめじに含まれる苦味成分:テルペンです。
このテルペンは脳卒中、心筋梗塞の予防効果が期待されて
研究が続けられている有効な物質です。
なので、苦くても身体に害はありません。
テルペン? 知らない子ですね……。
というわけでさらに「テルペン」で検索。
テルペン (terpene) はイソプレンを構成単位とする炭化水素で、植物や昆虫、菌類などによって作り出される生体物質である。もともと精油の中から大量に見つかった一群の炭素10個の化合物に与えられた名称であり、そのため炭素10個を基準として体系化されている。分類によってはテルペン類のうち、カルボニル基やヒドロキシ基などの官能基を持つ誘導体はテルペノイド (terpenoid) と呼ばれる。それらの総称としてイソプレノイド (isoprenoid) という呼称も使われる。テルペノイドは生体内でメバロン酸から生合成される。
なるほど。分からん。
私立文系一直線だったので化学はさっぱりです。
ですが、よく読むとテルペンは総称のようで、いろんな種類があるみたいです。
ならば、「このしめじの苦いテルペンはなんなの?」と調べてみたら――
「きのこテルペン」ってのに行き当たりました。
「きのこテルペン」は、白楡木茸(しろたもぎたけ)属キノコのある種のブナシメジに含まれる苦味成分の一つであり、一般の食用キノコにはほとんど含まれません。“テルペン”とは、植物に広く存在するイソプレン構造を基本とする物質の総称で、例えばトマトの健康成分リコペンもその一つです。
※太字は私「ひなたま」がつけました
太字にもしましたが、「ブナシメジ」に入っているようです。
と言うことは、「苦みがイヤならブナシメジを外せばよい」というわけですね。
他のいろいろなサイトにも、
「5秒でできる苦み回避法!ブナシメジをホワイトシメジに買換え!」とか
「ブナシメジが苦いなら、本しめじを買えばいいじゃないほほほ」とか
すてきな解決策が用意されていました。
ただ、この苦み成分は体にもいいようです。
上記タカラバイオのサイトから引用すると、
タカラバイオは、テルペン含有率の高い白楡木茸属キノコの菌株(K-3128)を見出し、さらに「きのこテルペン」含有率を高める特殊な栽培条件と効率のよい抽出法を開発しました。また、「きのこテルペン」の機能性研究を進めた結果、強い抗腫瘍作用があることを解明しました。
とのこと。
あと、この苦みは、ほどほどなら深みが出ておいしいと思います。
まあ子供ができたら最初はホワイトシメジかなあ。
本しめじは高い……。
ということで、
「苦みの正体はテルペンの中の『きのこテルペン』」
「苦いのがイヤならブナシメジを避ける」
です。
しめじの苦みは加熱すると出る?
いろんなサイトを調べていると、
「加熱」すると苦みが出やすい!
という意見が多く見られました。
あと、根元の石突き部分の、小さなキノコには苦みが多いようです。
成長するところだから、なんて意見もありましたが、真偽は不明。
加熱すると科学的にどうなるのか?
という文献は私の力が及ばず分かりませんでした。
(なんか論文とか検索でヒットしたけど理解不能)
……うーん、分からない。
ということで、
「やってみなくちゃ分からない! 分からないならやってみよう!」
(キラッとプリ☆チャンより)
加熱時間を分けて、ブナシメジ食べてみた!
バターをひいたフライパンで中火に掛け、1分、2分、3分と分けて食べてみます。
・加熱時間1分
1分で食べるとほのかに苦みを感じる。ほのかーに、ぐらい。
でも、そんなに苦くない。
これは、えぐみが出たシメジソテーと同じ株のキノコです。
なので、個体差で苦くなったわけではないみたい。
やはり加熱時間が減ると苦みも減るのは確か。かな。
・加熱時間2分
こ、これは――
わかんない。
違いの分からない男、それが私。
我が家の料理担当なのにバカ舌で困る。
その点うちのプリティでキュアキュアな妻はすごく敏感。水の識別とかすごい。
なのに私の料理をおいしいおいしいと食べてくれる。最高。もう新婚ってほどでもないのに毎回おいしいって言ってくれてしあわせ作ってよかったーってなって(以下のろけ略)
・加熱時間3分
苦い! あ、苦い!
分かる、私にも分かるぞ!(たぶん)
かんだ瞬間はそんなに変わらないかと思ったのですが、
かめばかむほど苦い感じが口の中に広がっていきます。
これは確かに加熱時間で苦みが増えますね、うん。(たぶん)
結論をまとめますと
- ぶなしめじには苦み成分の一つ「きのこテルペン」がある
- 苦いのを避けるなら、ホワイトシメジ、本しめじを買う
- 加熱時間が長いと苦みが増す
- 根元の小さいシメジは取った方がいいっぽい
という感じっぽいらしいです。たぶん。
おまけの豆知識
・しめじの漢字は「占地」「湿地」
生えるときは地面を占領するように列を作っている、そうです。らしいです。
しめった土地に生えているっぽいとのウワサもネットの片隅で見かけました。
気になる方は自分の目でたしかみてください。
・スーパーで売られているシメジは偽物?
調べていると、「スーパーで売られているようなシメジは『ヒラタケ』っていう偽物なんだぜー」ってな情報も。
「へー」って思って調べてみましたら――それはめっちゃ古い情報だそうです。
「香り松茸、味しめじ」っていう言い回しがあるほど好まれてきたシメジ。
この味しめじは、「シメジ科シメジ属」の「本しめじ」のことです。
ですが、これはなかなか取れないそうな。
そこで商品名の規制が緩かった三十年ほど前は、よく取れるヒラタケを「こいつがシメジやで~」と言って売っていたそうです。
しかし、栽培技術が発展した今ではシメジも問題なく取れるようになり、「ブナシメジ」「本しめじ」ときちんと明記されて売られている、とのことでした。
ちなみに、「ブナシメジ」が「本しめじ」として売られていた時代もあったようで、それもまた今は改善されているそうです。
このサイトがくわしくて面白かったです。
以上、 ここまでお読みくださり、ありがとうございました!